「面白味」の感想
面白味
おもしろみ
初出:「西日本新聞」1955(昭和30)年8月15日

中谷宇吉郎

分量:約3
書き出し:昔、伊東《いとう》で病気を養っていた頃、東京の一流料理店の主人が、遊びに来たことがある。料理店を通じての友人ではなく、同郷の男である。私にはよく分からなかったが、何でも非常な食通で、料理の腕も一流だという噂《うわさ》の男であった。それで女房が、伊東の材料で、何か料理を教えてもらいたいと頼んだ。それで材料を買いに出たわけであるが、驚いたことには、この先生、道路の真ん中を悠然と歩きながら、「あの牛蒡《...
更新日: 2015/08/05
2d5da82a7132さんの感想

欠点がない人間よりも、ユーモアを備えた人間の方が愛される。ふと、我にかえって、私には欠点はあるが、ユーモアには自信がない。せめて、牛蒡を塩辛く煮てみるか…。