「日本歴史の研究に於ける科学的態度」の感想
日本歴史の研究に於ける科学的態度
にほんれきしのけんきゅうにおけるかがくてきたいど
初出:「世界 三」1946(昭和21)年3月

津田左右吉

分量:約53
書き出し:一ちかごろ世間で日本歴史の科学的研究ということがしきりに叫ばれている。科学的研究というのが近代史学の学問的方法による研究という意義であるならば、これは史学の学徒の間においては一般に行われていることであるから、今さらこと新しくいうには及ばないはずである。然《しか》るにそれがこと新しいことのように叫ばれるのは、日本の国家の成立の情勢とか、皇室の由来やその本質、ならびにそれと国民との関係とか、皇室の種々...
更新日: 2017/04/23
b9ef941530ccさんの感想

津田左右吉の日本歴史の研究に於ける科学的態度は、歴史の研究は厳密な史料批判と史料がどういうように書かれたのか、記録者の立場、思想、目的などを厳密に見なければならない。歴史科学と言って、歴史の出来事に何らかの法則性とかを見いだし、その法則性で歴史を見ることをしてはいけないい。大きな誤解をする。史料はあくまでも史料であって、歴史ではない。歴史は史料を構築していって、成り立つものである。