「雨」の感想
あめ
初出:「海風 第四巻二号」1938(昭和13)年11月

織田作之助

分量:約77
書き出し:歳月が流れ、お君は植物のように成長した。一日の時間を短いと思ったことも、また長いと思ったこともない。終日牛のように働いて、泣きたい時に泣いた。人に隠れてこっそり泣くというのでなく、涙の出るのがたゞ訳もなく悲しいという泣き方をした。自分の心を覗いてみたことも他人の心を計ってみたこともなく、いわば彼女にはたゞ四季のうつろい行く外界だけが存在したかのようである。もとより、立て貫ぬくべき自分があろうとは夢...
更新日: 2020/07/15
496b7f29770aさんの感想

お君や豹一が一生懸命に生きる様が美しい。科白を敢えて少なくされているそうで、科白のひとつひとつがとても印象に残る。豹一は一体どうなることかと思ったがハッピーエンドに終わってよかった。読んでいて終始心地がよかった。

更新日: 2019/11/07
19双之川喜41さんの感想

 突然現れて 既に名手である というほめ言葉があるけど 織田作にはこの言葉が当てはまると思う。 自らの自尊心の制御に 手を焼いた様子が ありありと伺われると感じた。

更新日: 2015/08/08
7f4a0e1743b9さんの感想

時代が違うのか今一つよくわからないのが残念。