母の手毬歌
ははのてまりうた
初出:母の手毬歌「週刊小国民 第四巻一号」1945(昭和20)年1月、親棄山「少女の友 三八巻二〜三号」1945(昭和20)年1月、2月分量:約276分
書き出し:この書を外国に在る人々に呈す母の手毬歌一、正月の遊び皆さんは村に入って、うちに静かに暮らしているような時間は無くなったけれども、その代りには今までまるで知らずにいた色々の珍らしいことを、見たり聞いたりする場合は多くなってきた。村には前々からの生活ぶりをよく覚えていて、親切に話をしてくれる人があるものである。そういう話の中には、いつまでも役に立ち、また、永《なが》く楽しみになるものが多い。注意して聴...