丘浅次郎
現代の進化学説から見れば、丘先生の学説は「利己的な遺伝子」以前の未熟さがある。しかし、当時の知識から独自の論説展開を辿ることができ、興味深く拝読しました
生物進化の観点から、人間社会に生ずる矛盾を捉えようとした考察。人間の社会性が進化の過程で生じたものだとすれば、個々人の価値観もある一定の方向に収斂されるはずである。価値観の多様化が進み、上下関係のような社会性すらも形を変えつつある現代においては、生物進化学的には退化の一途を辿っているのかもしれない。
先生が同時代におられない事が残念です