「炉辺」の感想
炉辺
ろへん

堀辰雄

分量:約5
書き出し:一数年まへの春、木曾へ旅したときのこと。落ちつく先は、奈良井にしようか、藪原にしようか、とちよつと気迷つたのち、——まづ、鳥居峠を越えて、藪原までいつてみた。いい旅籠でもあつたら、とおもひながら、お六櫛などをひさいでゐる老舗《しにせ》などのある、古い家並みの間をいいかげん歩いて、殆どもうその宿を出はづれようとしたとき、一軒、それを見るなり矢張あつたな、とおもつたやうな、昔なつかしい家作りの、小さな...
更新日: 2025/10/08
艚埜臚羇1941さんの感想

  木曾藪原の 小さな 炉端の 脇の 津村康夫が 偲ばれる。炉辺が しっくりと する 小説家は いまや 絶滅危惧種で あろうと 感じた。