「雪の線路を歩いて」の感想
雪の線路を歩いて
ゆきのせんろをあるいて

後藤謙太郎

分量:約1
書き出し:貧しさの為に俺は歩けりひとすじの道雪の線路を俺は歩けり貧しさの為に歩ける俺には火を吐きて煙を挙げて罵る如く汽笛を鳴らして走りゆくあの汽車が憎し文明の利器なれども俺には憎しひもじさの為に疲れて歩ける俺にはそれ食えがしに汽車の窓より殻の弁当を投げつくる人の心が憎しとりわけて今村を追われて歩ける俺にはスチームに温められて安らかに旅する人の心はなお憎しわれ等が汗にてなりし秋の収穫を取り去る代りに彼の怖ろし...
更新日: 2016/03/03
7b24beb875ccさんの感想

文化と文明の違いを辞書で引いた。「文化」が精神的所産であるのに対し、「文明」は技術的・物質的所産のようだ。文明の利器を否定しないが、「貧困」が故に増いと、歩き続けなければならぬと。文明の恩恵とは無縁の世界を生きざるを得ないのだと!貧しさ故に・・・

更新日: 2016/01/26
a98a2cd23bf1さんの感想

五行が抹消されているのですが 訴えていることは 充分、伝わってきます。 大部分の労働者が こういう境遇に ちかいものだったと 思います。