「鉄のシャフト」の感想
鉄のシャフト
てつのシャフト

野村吉哉

分量:約1
書き出し:ゴシゴシゴシキイキイゴシゴシ……俺の役目はでっかい鉄のシャフトを磨くのだまっ赤に染まったどろどろの手袋の中で感覚を失ってしまっている俺の手は俺の全生命をこめて鉄のシャフトを磨くのだ——捨値で買ったボロボロに腐りかけた幾万本の鉄のシャフトは磨いて塗って幾十倍に売りつけられるのだコンミッションの力で新品としてスラスラ通って行くのだ買うのは誰だ——やっぱり俺達だった売った生命の代価はかくして奪われ残る物...
更新日: 2015/11/28
c701ca58f10fさんの感想

生活を維持していくことのしんどさ、どうしようもなさは今も100年前も変わらない。手作業からマシンに変わったところで人が抱える気持ちは変わらない。