「全体の一人」の感想
全体の一人
ぜんたいのひとり

陀田勘助

分量:約1
書き出し:独房の中にたった独りでいるおれは決して孤立したものでない全体の中の部分だ!おれはどこから生れてき、また何を背負っているか!両親のまた両親とおれの系統をたどってゆくとき、おれの前には数万人の祖先が立っている独房の中にいるたった独りのおれの身体は数万人の祖先の血と肉で組織されているのだそして、物質の組織——神経系統に花咲いた精神も、それゆえに数万人の——いやもっともっと多数の知識の集積と結論できよう!...
更新日: 2016/03/22
芦屋のまーちゃんさんの感想

連帯感が常にあるということなのか?投獄されてもなお己の信念を貫けるだけのパワーはどこからくるのか?「熱しやすく冷めやすい」、我々現代日本人気質からすると、彼はもはやドン・キホーテにすぎない。社会主義も共産主義も学生運動もfashionであり、バブル経済の首謀者が彼らの世代のはずだ!真のプロレタリアートが現代の日本を見たら、何と思うだろうか?彼らがかつて求めていた理想とは全く異なる世界なのだろうか?現代は?