「春がふたたび牢獄にやってきた!」の感想
春がふたたび牢獄にやってきた!
はるがふたたびろうごくにやってきた!

陀田勘助

分量:約1
書き出し:牢獄の春はふたたびおれの上にやってきた!一年以前、この赤煉瓦の建物の中に投げ込まれたときにはあのトルコの王様の退屈を慰めたというアラビアンナイトの人喰鬼の宮殿のようにおれにはこの巨大な赤煉瓦の沈黙した建物は摩訶不思議なものであった。だが一年の月日は流れ去り、春風の中を自由に軽快に飛行機の飛ぶ二度目の春がきた今日!そして、奇蹟や素晴しい精神では何事も解決つかない今日!相変らず灰色のコンクリートの壁に...
更新日: 2016/04/07
芦屋のまーちゃんさんの感想

「奇蹟や素晴しい精神では何事も解決つかない今日」というフレーズが印象に残る。牢獄の「毎日の平凡な出来事」と「世の中の激しい変化」とがコントラストとなっている。