「忘れ残りの記」の感想
忘れ残りの記
わすれのこりのき

――四半自叙伝――

しはんじじょでん初出:「文藝春秋」1955(昭和30)年1月~1956(昭和31)年10月

吉川英治

分量:約461
書き出し:五石十人扶持おもいがけない未知の人から、ぼくらは常々たくさんな手紙をうける。作家とか何とか虚名をもった種類の人々はたぶんみなそうではないかとおもう。つい先頃もその中の一通に中野敬次郎とした封書があった。小田原市教育委員会事務局の封筒である。読者かナ、とおもいながら披《ひら》いた。想像はちがっていた。次のような用向きだった。あるいはもうお忘れかもしれませんが、戦前、市長の益田信世氏の発唱で、当地の公...
更新日: 2025/05/15
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  十代の 頃に 飛び飛びに 読んだ 微かな 記憶が よみがえる。記念館にも 数回 訪れて いる。骨太で 剛直な このような 国民的作家は 読んでいて 安心感 充実感を 与えてくれた。豆腐を 買いに 行くのを 断った あげく 切腹を 執拗に 迫った 話しには そこまで やるものかと 心底 たまげた。