文章を読み出し眼を瞑ると間も無く、その光景がありありとうかんでくる。それも鮮明にからすとおじいさんが映しだされるのである。 小川未明氏の作品は幾つか読んだ事があるが、登場する人や動物が簡単に像となって浮かんでくるのは何故なのか? 素晴らしい作品は、世の中に幾らでもある。 しかし光景を想像しようとしても、想う様にいく事は殆んどない。 今後お読みになる方には、是非とも光景を想像して頂きたいと思います。 からすの羽の美しさに気づく事が出来るかも知れない。
悲しい結末を予想してハラハラしましたが、良識ある判断をしてくれた金持ちに感謝! 変な成金とか、地主とかだと違う結末になったかもしれませんね。 金持ちだけど、労働者の気持ちがわかる工場主という設定が生きてると思った。 それにしても、子供の、純粋な残酷さよ…
最初はイソップやアンデルセン童話の日本版?みたいな話で終わっていくのか、と思えたが、最後は心暖まり。
未明さんらしい透明な美しさを感じました。カラスの素直さ、売られてもおじいさんを恨まなかった。カラスを買った金持ちも、正しい判断で、おじいさんとカラスを元のしあわせな場所に帰した。心からほっとしました。
ハッピーエンドで良かったです。おじいさんもお金持ちも良い人で良かった。
飴売りおじいさんの吹きならすチャルメラ。チャルメラに合わせて唄うからす。寄り集まる子どもたち。とうの昔に失われた旧い情景が切ない。