「青い風呂敷包」の感想
青い風呂敷包
あおいふろしきづつみ
初出:「キング 一三巻四号」1937(昭和12)年4月

大倉燁子

分量:約35
書き出し:ゴリラ江川初子がカフェー・ドラゴンからアパートへ帰ったのはかれこれ朝の五時頃であった。彼女はハンド・バッグから室《へや》の合鍵を出し、扉《ドア》を開けると、冷めたい朝風がサッと顔を撫でた、オヤと思って見ると往来に面した窓が開放《あけはな》しになっている。たしかに閉めて出た積りだったのに——、と思いながら、室内を見廻したが別に変ったこともない。初子は窓を閉め、ついでにブラインドを降し、これからぐっす...
更新日: 2021/02/01
1ce3f922d8f4さんの感想

ゴリラは、大学中退してからすぐ タクシー乗務員になったのではないのね。 設定を後出しされると“ご都合”な感じがしてしまう。 小指で締めるのも、なんだかしっくり来ず、もやっとした。 刑事が推理の説明中、殺した直後の犯人の心境まで語るのは、笑った。 ゴリラの亡骸を見て涙する百合子の描写は、彼女の純真さが窺えて良かった。裏目に出てしまったが。

更新日: 2019/11/26
19双之川喜41さんの感想

 大倉は  初めの頃の 女流探偵小説家らしい。 この手のものは どうしても 説明的に なり勝ちではあるけど そのことが  少し気になるような 感じを受けてしまった。 他人の手も借りる 自殺は 凄い思いつき であると感じた。