「妖影」の感想
妖影
ようえい
初出:「オール読物」文芸春秋、1934(昭和11)年9月号

大倉燁子

分量:約27
書き出し:一、暗号《コード》応接室に入った時、入れ違いに出て行った一人の紳士があった。「あれは私の従兄《いとこ》なんですよ」S夫人は手に持っていたノートを私に渡しながら、「お暇があったら読んでみて頂戴な。あの従兄が書いたんですの」「文学でもなさる方ですの?」「否《いい》え、商売人なんです。最初の目的は別の方面にあったのですが、若い時はちょっとした心の弛みから、飛んでもない過失《あやまち》をやる事がありますか...
更新日: 2019/05/18
fe84b0a4283bさんの感想

なんだろう·····先が読めていた。私じゃなくても誰でもそう思うのではないだろうか? ずいぶん、手の込んだマネを犯人はしているわけだが、ここまでしなくても易々と目的は果たせたと思う。 それより暗号の隠し場所がどうして既に分かっていたのか? その方が気になる。 だいたい、娘を主人公が気になるのは簡単には予想出来ない。 しかも自分から自室に招いている。 勝手都合の目に付く作品だった。