――名論の逆を行く氏の書――
北大路魯山人
字は体を表していてほしいという魯山人の願望。それもわからなくもない。が、多くの美に触れた柳宗悦の美意識は民藝100%でもないだろう。様々な美のエキスが混ざり、自分を律して書いているような字に感じた。ともあれ、パソコンが存在しない時代は、手書き文字の意味合いも今より断然濃い。字に興味があるので味わい深いエッセイでした。