「天皇と競馬」の感想
天皇と競馬
てんのうとけいば

吉川英治

分量:約3
書き出し:五月五日には天皇賞レースがある。淀競馬場は沸くだろう。日本のクラシック・レースでも最長距離の力戦である。天皇賞レースには、御紋章づきの楯が授与されるが、陛下が競馬場へおいでになったことはない。なぜだろうか。側近の思案もあろうし、陛下御自身の好き嫌いもおありだろう。もし、両陛下とも“見ず嫌い”でいらっしゃるなら、ぜひ一度は御覧ねがいたい。また、側近も、考え直して欲しいとおもう。明治天皇は、よほど競馬...
更新日: 2019/05/21
ハルチロさんの感想

天皇と競馬の歴史を紐解きながら、天覧競馬への憧れを綴った作品です。歴史小説の大家である作者でなければ著せない作品であると思います。私自身、天皇賞の天覧競馬は、東京府中競馬場で一度だけ経験しました(ミルコ・デムーロ騎手騎乗のエイシンフラッシュ号が勝馬)。天皇賞における天覧は大変感慨深いものでした。