「声をあげて泣く」の感想
声をあげて泣く
こえをあげてなく

――私の処女出版

――わたしのしょじょしゅっぱん初出:「東京新聞」1954(昭和29)年12月27日

山之口貘

分量:約1
書き出し:かつて、「むらさき」という雑誌があった。国文学の関係の雑誌で、時々、ぼくの詩を載せてくれたが、編集長の小笹功氏のあっせんで、昭和十三年の八月に、詩集『思弁の苑』を出した。発行所は、むらさき出版部で、神田の巌松堂書店のなかにあった。詩集の巻頭に、佐藤春夫、金子光晴両氏の序詩、序文を飾った。なにしろ、郷里の沖縄を出て十六年目ぐらいのことではあり、結婚したばかりのことではあり、生れてはじめて手にしてみた...
更新日: 2022/05/07
cdd6f53e9284さんの感想

「思辨の苑」より 「数学」 まるで僕までが、なにかでなくてはならないものであるかのように、なんですかと僕に言ったって、既に生まれてしもうた僕なんだから