「一僧」の感想
一僧
いっそう
初出:「明星 三ノ二」1902(明治35)年8月

ツルゲーネフイワン

分量:約1
書き出し:わが知己に一人の僧ありき——世を遁《のが》れ、行ひすましぬ。ひたぶるに、祈祷を淨樂として、一念これに醉ひぐれたれば、精舍のつめたき床にたちても、膝より下の、ふくだみて、全身、石柱をあざむくに至るまで、ひるまざりき。すべてのおぼえ、うせぬるまでも、そこに佇みて祈り念じぬ。この人の心、われよく識りぬ。こゝろ妬《ね》たくさへおもほゆ。彼また吾を解《げ》したれば、おのれが悦《よろこび》にえとゞかねばとて、...
更新日: 2025/05/25
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941   その 僧は 己を 忘 ずる 術を すでに 見出だしぬ。われもまた いつも いつも に あらねど 『我』を 脱離する 法を 悟れり。ちょっと だけ 悟った との 告白が なんとも 好感が もてた。