上田敏
雙喜 昔から 人びとの 間では 柿の実は 木に 実った ままで 二つ 残せと 言われている らしい。一つは 旅人の 食のために 一つは カラスの ために である。遥か さかのぼること 柿の 里では 忘れていた わけではないけど 取りにくい ところに あるので 残りつづけている 柿が いつまでも めにつく ことは よくある。寓意にみちた 優れた詩と 感じた。04:28