「折々の記」の感想
折々の記
おりおりのき

吉川英治

分量:約338
書き出し:序ことばは少く、文はみじかいほどがよい。しかも意ふかく、餘韻あればなほさらよい。しかるに至らざるわたくしの如き、とかく冗語多く筆をもてば更に長きに失し易い。ここにはその無用をのぞいて簡を旨としたつもりであるが、もとより菜園の新味あるではなく、珠中より珠を拾つたものでもない。一書にまとめるこころもなく、あちこち稿勞の餘暇に書きこぼした寸想寸墨に過ぎない。しかもきのふのことば今日にあたらず、今日の言も...
更新日: 2022/03/03
19双之川喜41さんの感想

 英治は 執筆にあたっては 編集者の助けをだいぶ借りていたとばかり思い込んでいたけど 実際は 自ら (古事類苑)などにも目を通し相当な勉強家であったことが分かる。  歴史上の人物は 地下に生きていて  呼べば出て来て手伝うとも 言っている。 例として 濱口と 二宮金次郎をあげている。