「坂道」の感想
坂道
さかみち
初出:「哈爾賓日日新聞」1940(昭和15)年5月

新美南吉

分量:約13
書き出し:東京のさる專門學校の生|徒《と》である草野金太郎は、春|休《やす》みで故|郷《けう》の町に歸《き》省してゐたが、春|休《やす》みも終つたので、あと二時間もするとまた一人で東京にたつのである。荷物はまとめて驛《えき》に出してしまひ、まだ明るいけれど夕飯も風|呂《ろ》もすましてしまつた。これから二時間のあいだ、もう何もすることがない。忘《わす》れてゐることはないかと考《かんが》へて見るが、萬事手|筈《...
更新日: 2019/09/02
19双之川喜41さんの感想

 金太郎は 停められない自転車を 無理矢理停止させるため 殊更に転ぶ。 老人は 同じ坂道で 失敗して 油屋の店先に突っ込み 油桶に激突して 即死する。 明暗を 分けたことが 何を意味するのか 考え込む。小説も巧みと感じた。