室生犀星
双之川喜1941 葦の 茂る 川筋 に 生きる 女は 自分の 出自を 気にしている。母親が どのような 死にざまで あったのか 三味を 弾く 様子は どんな だったか わざわざ 聴きに 行ったりは する。うずら撃ちの 男に 銃で 撃ち 殺して くれるように せがむ。断られると 毎日 とりを 危めているのに 人は 殺せないのかと 毒づいたり する。命の 周辺には 関心を 寄せるけど 粗末に 扱うことも 平気で やってのける。葦原の 描写は 美しい。