「俯瞰景」の感想
俯瞰景
ふかんけい
富永太郎
分量:約1分
書き出し:
溝《どぶ》ぷちの水たまりをへらへらと泳ぐ高貴な魂がある。かれの上、梅雨晴れの輝かしい街衢の高みを過ぎ行くものは、脂粉の顔、誇りかな香りを放つ髪、新鮮な麦藁帽子、気軽に光るネクタイピン……この魂にとつて、一日も眺めるのを欠くべからざる物らの世界である。さて、かれは、これらの物象の漸層の最下底に身を落してゐる。軽装の青年紳士の、黒檀のステツキの石突《いしづき》と均しく位してゐる。しかも、かれは、この低...
作品詳細
作品を読む
更新日: 2016/09/01
468ed4e90439さんの感想
いい。こんな在り方でいたい。
青空文庫ビューア Ad
Icons made by
Freepik
from
www.flaticon.com