「帆の世界」の感想
帆の世界
ほのせかい
初出:「小説新潮」1960(昭和35)年12月1日

室生犀星

分量:約36
書き出し:私は女の裸體といふものをつねに怖れた。これは私のまはりに何時も不意に現はれては、わづかな時間のあひだに或ひは消え、そして見えなくなつた。その後で私はその怖れと驚きについて、詳しくどこがこのやうに私といふ人間を次第にこしらへ直すかをしらべた。その一個の裸體をどこかで見ると私はきつとまた別のはだかが見たい希みが起り、別のはだかを見るとその數を算へて見て私のまはりが大きく展がつてゐることを知つた。私は物...
更新日: 2024/04/18
19双之川喜41さんの感想

 解題してみると 帆は 惚れたの ほ かもしれないけど 今風に 言うと ストーカーのようでもあり 謎解き かもしれない。女湯が ぼんやりと 見える 宿で 盗難事件が 起きたので 警察から 調べられたり 筋立てが あちこち 徘徊するようでもあり 詩情は ないわけではなく すこしだけ 面白いと 感じた。