「夢」の感想
ゆめ
初出:「新潮」1952(昭和27)年9月

和辻哲郎

分量:約31
書き出し:夢の話をするのはあまり気のきいたことではない。確か痴人夢を説くという言葉があったはずだ。そう思って念のために辞書をひいて見ると、痴人が夢を説くというのではなくして、痴人に対して夢を説くというのがシナのことわざであった。夢の話をすること自体が馬鹿げたことだというのではない。痴人に対して夢の話をするのが馬鹿げているというのである。そうなると大分むつかしくなる。どうしてそれが馬鹿げているのであろうか。反...
更新日: 2021/01/11
19双之川喜41さんの感想

 痴人に 夢を説かれたような 気になってしまった。 夢を記憶しておいて 詳細に述べてみせることは 誰にでも 出来ることでは ないだろうに フロイトもどきに 分析まで しているのには 驚いた。

更新日: 2016/12/28
芦屋のまーちゃんさんの感想

夢を見たはずだが、目覚める直前に光景を全て忘れてしまう、というのが今の私である。思い出せないのだ。モヤモヤしながら、大小便をし、顔を洗い、歯を磨き、風呂に入り、それでも判らない。どんな夢を見たのか? 和辻氏は良く覚えているものだ、と感心してしまう。しかも、右翼だ左翼だとか演説するしないなど流石の夢だ!夢に意味を持たそうといろいろ解釈している。些細なことがきっかけになる。顔に冷水を一滴たらしただけで怖い夢を見ると聞いたことがある。 何も夢に限らず、現実の生活においても些細な心の持ちようで展開がゴロっと変わることがある。ポジティブシンキングというやつだ!ノーテンキと髪ひとえとも思われる。マインドコントロールとなると新興宗教的で敬遠したい。 将来の不安や日々のストレスから解放されたらきっと病気になるかもしれない。サラリーマンの退職後の虚脱感。 小生にも刻々と近づいてくる。