源七も、お力に入れ込まなければ良い父親で居られたかもしれない……? お初を魔王だ何だと罵った末に、あれ程、譲歩しても聞く耳持たないとは……(お初もお力を鬼だと言ってるからお互い様?)。 源七の頑固さは後に無理心中してしまうよなぁ……と思わずにはいられなかった。 貧しいのが分かっていて働かず、我が子も居るのに未だにお力に逆上せているとか……おまけに魔王呼び、むかっ腹が立つ!そりゃお初さん、堪忍袋の緒が切れて、カステラも投げ捨てますよ!(お力も嫌なことをする……) お初さんは家を出て良かったと思います。どうやったって源七と一緒では太吉も不幸なままでしょう。 ただ、「菊の井の鬼姉さん」呼びは流石に笑った。鬼にカステラ買ってもらった上によくよくお辞儀をして貰ったのかと。 太吉が父の源七ではなく、母のお初とともに行くと言ってくれた時には些か溜飲下がりました。 心中が同意の上か、血腥いやり取りがあったのか、どちらにせよ読者は想像することしか出来ない。 余りにも急展開過ぎて、結城さんの必要性や、二人は心中か無理心中か、お初と太吉はどうなったのか、菊の井の人間はお力の死をどう思ったのか、どう考えたって源七と共に居たら詰むのでは……?など、改めて考察系の作品だと思いました。
樋口一葉のにごりえは、ござんす調の文面が多いが、やはり、古くさい。樋口一葉の作品は全て古文スタイルで書かれているので、読みズライ。余り高い評価は出来ない。何よりも内容が面白くないのと、分かりにくい文章だ。