佐々木邦
読み手は 冒頭の数ページで この作品が 夏目漱石の「坊ちゃん」を 想起させることに 気がついてしまうと思う。腕白少年の 悪戯日記が 延々と記されていることに 食傷気味になる向きは 読むのを 止めてしまっても 眼が 余り 疲れないで済む 利点は あるかもしれない。終段では 米国の 某有名観光地でも 悪戯に耽るので 面白いこともなき 昨今に ピッタリかもしれないと 感じた。