「いたずら小僧日記」の感想
いたずら小僧日記
いたずらこぞうにっき

佐々木邦

分量:約179
書き出し:乃公《おれ》は昨日で満十一になった。誕生日のお祝《いわい》に何を上げようかとお母さんが言うから、乃公は日記帳が欲しいと答えた。するとお母さんは早速上等のを一冊買って呉れた。姉さん達は三人共日記をつけているから、乃公だってつけなくちゃ幅が利《き》かない。物は最初《はじめ》が大切だそうだ。初めて逢った時|可厭《いや》だと思った人は何時までも可厭だとは、お花姉さんの始終《しょっちゅう》言う事だ。それで乃...
更新日: 2020/08/16
19双之川喜41さんの感想

 読み手は 冒頭の数ページで この作品が 夏目漱石の「坊ちゃん」を 想起させることに 気がついてしまうと思う。腕白少年の 悪戯日記が 延々と記されていることに 食傷気味になる向きは 読むのを 止めてしまっても 眼が 余り 疲れないで済む 利点は あるかもしれない。終段では 米国の 某有名観光地でも 悪戯に耽るので 面白いこともなき 昨今に ピッタリかもしれないと 感じた。