「幽霊を見る人を見る」の感想
幽霊を見る人を見る
ゆうれいをみるひとをみる

長谷川伸

分量:約7
書き出し:一京都の新京極は食べ物屋の飾りつけよりも、小間物や洋品を商う店の京都色の方が強くくる。その新京極のチャチな家で夜更けてから飯を食べた——といっても連れは酒飲みだから飲まずにはいなかった。外へ出ると星の光が冴えていた。あしたの朝は屹《きっ》と霜が深かろう。「そ、そんな物が現代にあるもんですか、あなたは見掛けによらない非科学的な方だ」と、Tが神経質な顔に似合わず断乎とした調子で否定した。さっきからの話...
更新日: 2016/08/21
芦屋のまーちゃんさんの感想

幽霊の存在を信じるか?宇宙人の存在を信じるか? TVの特番ネタの定番だ。 幽霊は霊感のある人しか見ることができないらしいが、UFOは出現したら万人に見えなければならない。幽霊を見たと思ったら目が覚めた、あれは夢だったのか?なんていう話は多い。ところが UFOを見た夢を見たという話はあまり聞かない。聞いたとしても夢だったで終わる。 幽霊は精神的、心理的な感覚で呪念とか恐怖感ともあいまって非科学的な存在である。 しかるに、 「幽霊」を見たわけでなく幽霊を見ている「人」を見たというのが面白い。