童話ような感じです
年代に詳しく無いので余り過ぎたことは言えませんが、汽車や星という単語から憧れの宮沢賢治先生のことを意識しての童話だったのでは無いかと思います。あと自分の生涯目を瞑って知らない振りをしていた感情が遠回しに書かれて居るのではないかと思いました。此れを執筆して居る中原中也先生の姿を思い浮かべると 可愛い。
お星の方(ほう)に 一人旅の僕は お魚フライに レモン汁を したたか かけて 食べていると 知らない アメリカの小母さんから 耳を引っ張られて 汁の かけすぎを 注意されてしまう。 詩味溢れると感じた。
星への旅は死後の世界への旅立ち、フライをおいしいと食べていたのは死後の世界へのあこがれみたいなもの。レモンをかけすぎて怒られたのは、まだこちらに来るのは早すぎるということ。 目にしみたレモンのように、現世は酸い。それでも、飼い犬がのんびりしていたり女中の何気なく会話が聞ける日常は何物にも変えがたい。
汽車と雪の取り合わせは、いいなあ。そこに魚フライというミスマッチがいい。
読みやすい
お魚フライを美味しい美味しいと食べているのが実に可愛い。
北へ向かう列車の食堂車にいる少年の心淋しさを感じる。 少年の呟きは父母と遠く離れててとあり、宮沢賢治の銀河鉄道の夜を思いだした。