「利根川水源地の山々」の感想
利根川水源地の山々
とねがわすいげんちのやまやま
初出:「山岳」1923(大正12)年5月

木暮理太郎

分量:約110
書き出し:水源地の記文ここに利根川水源地というのは、大略西は宝川笠ヶ岳の支脈と、東は武尊《ほたか》山の支脈とに依りて限られた利根川上流の地域を指したものである。此《この》地方の山は割合に高度が低いので、谷は深く木立は繁っているにも拘《かかわ》らず、人目を惹くことが少ない許《ばか》りか、反《かえっ》て夫《それ》が為に人を遠ざからしめる傾《かたむき》がないでもない。私の知っている限りでは、古来此地方に関する記行...
更新日: 2020/01/08
ハルチロさんの感想

尾瀬地方、水上地方の博物誌としても楽しめる作品です。愚生のごとき山渓に淺学な者には、ただただ読了するのが精一杯でしたが、北関東の山渓に明るい方でしたならば、大層楽しめることと思います。また、野草、高山植物の名前も多く記載されており、この分野に詳しい方や漢検1級、2級の取得を目指されている方等が一読されるのに面白い作品かと思います。