「一葉の日記」の感想
一葉の日記
いちようのにっき

久保田万太郎

分量:約13
書き出し:“ある女——斯の人は夫を持たず了ひで亡くなつたが、彼女の居ない後では焼捨てゝ呉れろと言ひ置いて、一生のことを書いた日記を遺《のこ》して行つた。”“種々な人のことが書いてあるといふ彼女の日記は、幾度か公にされるといふ噂のみで、その機会なしに過ぎた。焼捨てるのは勿体ないし、唯|蔵《しま》つて置くのも惜しい、世間へ出して差支の無いものなら出したい、斯ういふ妹からの頼みで、自分等は順にそれを読んで見ること...
更新日: 2020/10/12
19双之川喜41さんの感想

 一葉が 焼き捨てることを望んだ 千枚以上の日記から 藤村の「女」という短編小説が 生まれたという。 週刊誌的な好奇心を 満足させると言うよりは わずか5年ぐらいの間に急速に自己を成長させていった 軌跡を 読み取るべきであろうと思った。