「軒もる月」の感想
軒もる月
のきもるつき
初出:「毎日新聞」1895(明治28)年4月3、5日

樋口一葉

分量:約19
書き出し:我《わ》が良人《をつと》は今宵《こよひ》も歸《かへ》りのおそくおはしますよ、我《わ》が子《こ》は早《はや》く睡《ねぶ》りしに歸《かへ》らせ給《たま》はゞ興《きよう》なくや思《おぼ》さん、大路《おほぢ》の霜《しも》に月《つき》氷《こほ》りて踏《ふ》む足《あし》いかに冷《つめ》たからん、炬燵《こたつ》の火《ひ》もいとよし、酒《さけ》もあたゝめんばかりなるを、時《とき》は今《いま》何時《なんどき》にか、...
更新日: 2025/02/03
65c8aadc88adさんの感想

雙喜  題意は 軒から 漏れてくる 月である。女が 内緒の 筋の 文を 焼き 捨てて いる。焼けがらと なった 文の 残滓が 月に 向かって ゆらゆらと 舞い上がる。筋というほどの 筋が ある わけではないので おおかたの 読み手は 物足りなさに じれったいと 感じて しまうかもしれない。しかし 詩情 雰囲気が 漂い 文学の 高見を 味合わせて くれる すぐれた 作品と 感じた。