「鍋島甲斐守」の感想
鍋島甲斐守
なべしまかいのかみ
初出:「オール讀物」文藝春秋、1936(昭和11)年9月号

吉川英治

分量:約33
書き出し:一問う者が、(世の中に何がいちばん多いか)と訊いたところ、答える者が、(それは人間でしょう)と、云った。問う者が又、重ねて、(では、世の中に何がいちばん少いか)すると、答える者が、(それも人間でしょう)と、云ったという話がある。江戸町奉行《えどまちぶぎょう》の鍋島甲斐守《なべしまかいのかみ》は、いつもその話を思い出して、その人間の中でもいちばん多いものは悪人ではなかろうかと思い、白洲《しらす》に出...
更新日: 2020/10/12
19双之川喜41さんの感想

 極悪非道の金貸しの男と  奉行は  ともに 信心深かったので  いつも  数珠を 手首にかけていた。 奉行が 手首から 数珠を外すほどの  怒りを 覚えるようなこと を 金貸し男は やらかした。 緊迫感の 盛り上げかたに 手際の良さを 感じてしまった。