「新奇談クラブ」の感想
新奇談クラブ
しんきだんクラブ

01 第一夜 初夜を盗む

01 だいいちや しょやをぬすむ初出:「朝日」博文館、1931(昭和6)年1月号

野村胡堂

分量:約32
書き出し:巨万の懸賞付で奇談の競技「久し振りで此の会を開きました。さぞ皆様は奇談、怪談、珍談を山の如く用意して下すったことと思います」奇談クラブの集会室、幽幻な感じのする真珠色の微光が、承塵《なげし》の裏から室全体を海の底のように照して居る中に立って、幹事の今八郎は斯う口を開きました。「世の中が斯う平凡に組織立って来ると、私共の生活は極めて安全ではあるが、その代り面白味も可笑味も無くなってしまいます。何方《...
更新日: 2019/06/18
ハルチロさんの感想

題名からは想像できなかったが、オカルト色の強い“奇談”で、私的には、楽しめる作品でした。妖魔に“初夜を盗”まれたのが先祖からも縁であり、妖魔から救いだしたのが、エクソシストというのが、時代小説風ながら現代的で面白かったです。