02 左京の恋
野村胡堂
浄瑠璃を見るかのごとき話の展開が面白い作品です。今風に言えば、芸能ゴシップ記事の「愛憎編」と言ったような話が展開されています。結末も想定内と言える作品ですが、人の情念の恐ろしさも感じられる作品です。
胡堂版地獄変
多与里に救済がなく、不憫で後味が悪い。
芸術家とはなんたる因果な職業だと思いました。例え子浪と結婚していても小浪に殺されるかもしれません。女の扱い方を芸術的にはできていても実生活ではなんも理解していないということでしょう。