「奇談クラブ〔戦後版〕」の感想
奇談クラブ〔戦後版〕
きだんクラブ〔せんごばん〕

14 第四次元の恋

14 だいよじげんのこい初出:「サンデー毎日」1947(昭和22)年10月1日

野村胡堂

分量:約31
書き出し:プロローグ「痴人夢を説くという言葉がありますが、人生に夢が無かったら、我々の生活は何と果敢《はか》なく侘しく、荒《すさ》まじきものでしょう。夢あればこそ我々はあらゆる疾苦と不平と懊悩にも堪えて、兎《と》にも角《かく》にも何万日という——考えただけでも身顫《みぶる》いを感ずるような、恐ろしい生活を続けて行くのです」それは吉井明子《よしいあきこ》夫人の美しさと聡明さに吸い寄せられた、限りなき猟奇探究者...
更新日: 2019/06/10
ハルチロさんの感想

“奇談”というよりは、“恋”の拗れがもたらす最悪の結末が書かれた実話のような作品であると感じました。“第四次元”の世界と「夢」が直結しているとの発想は、“奇談”ではあるが、空想科学的要素が強く感じられる。しかし、科学的に考える四次元の世界と本作品の描写は、少々違うように思える。本作品の展開は、“恋”がもたらす人格崩壊に係る精神分析、心理分析の方が色濃く出ているように感じました。そう言った点で見ると、面白い作品かもしれません。

更新日: 2016/01/02
奥津棄戸明さんの感想

そんなものです。