「章魚木の下で」の感想
章魚木の下で
たこのきのしたで
初出:「新創作」1943(昭和18)年新年号

中島敦

分量:約6
書き出し:南洋群島の土人の間で仕事をしていた間は、内地の新聞も雑誌も一切目にしなかった。文学などというものも殆ど忘れていたらしい。その中に戦争になった。文学に就《つ》いて考えることは益々無くなって行った。数ヶ月してから東京へ出て来た。気候ばかりでなく、周囲の空気が一度に違ったので、大いに面喰った。本屋の店頭に堆高《うずたか》く積まれた書物共を見て私は実際仰天した。久しぶりで文学作品を読むと流石《さすが》に面...
更新日: 2022/02/08
19双之川喜41さんの感想

 文学が 戦争に 役立つかという問題にたいして 隠された 思考忌避性に対して 一種の防腐剤の役を果す かもしれないと 答える。 おそるおそる 南方ボケながら 発言しているのである。

更新日: 2019/11/28
b9ef941530ccさんの感想

中島敦の章魚木の下では、中島敦が南洋諸島で居てたために、文學の触合い、センスが粗雑になって、嘆いていたとする。エッセイか。

更新日: 2017/03/07
ホラズムさんの感想

中島敦の文の魅力は、理論性だと思います。複雑ながらとても丁寧に、しかも無駄無く心情を語っており、理屈っぽさがどうも堪らない。