「かたわ者」の感想
かたわ者
かたわもの
初出:「良婦之友 創刊號」春陽堂、1922(大正11)年1月1日

有島武郎

分量:約13
書き出し:昔《むかし》トゥロンというフランスのある町に、二人《ふたり》のかたわ者がいました。一人《ひとり》はめくらで一人はちんばでした。この町はなかなか大きな町で、ずいぶんたくさんのかたわ者がいましたけれども、この二人のかたわ者だけは特別に人の目をひきました。なぜだというと、ほかのかたわ者は自分の不運をなげいてなんとかしてなおりたいなおりたいと思い、人に見られるのをはずかしがって、あまり人目に立つような所に...
更新日: 2023/11/20
19双之川喜41さんの感想

 フランスの ある町に 視力が 不自由な男と 片足が 不自由な男が 住んでいた。町の 守護神の 木像は 海賊の 略奪を 避けるために 山の高所に 避難していた。手薄になった 隙に 詐欺まがいの 占い師を にわかに 始めたりして 町人から 財宝を 巻き上げ 私腹を 肥やした。海賊も 来なくなったので 木像が 里帰りしたら 何が 起きたかという 童話の ような 考えさせられる 佳作と 感じた。