「水籠」の感想
水籠
みずごもり
初出:「ホトヽギス 第十一卷第二號」1907(明治40)年11月1日

伊藤左千夫

分量:約13
書き出し:表口の柱へズウンズシリと力強く物のさわった音がする。この出水をよい事にして近所の若者どもが、毎日いたずら半分に往来で筏《いかだ》を漕《こ》ぐ。人の迷惑を顧みない無遠慮なやつどもが、また筏を店の柱へ突き当てたのじゃなと、こう思いながら窓の格子内《こうしうち》に立った。もとより相手になる手合いではないが、少ししかりつけてやろうと考えたのである。格子から予がのぞくとたんに、板塀《いたべい》に取り付けてあ...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 当時は  避難所なるものが  あったのか  分からないけど  水没した 家の中に  物を積み上げて  その上に 四枚の畳を 敷いて 六人が籠る。 食事は兄から届き  同人からの見舞状は  郵便 小舟が 届けてくれ る。 金魚▫ 鰌▫ 鰻 ▫蛙 ▫興梠が 辺りを 徘徊する。 水難の悲惨を 幼子がほぐすのである。