「少年」の感想
少年
しょうねん
初出:「スバル」1911(明治44)年6月号

谷崎潤一郎

分量:約62
書き出し:もう彼れ此れ二十年ばかりも前になろう。漸く私が十ぐらいで、蠣殻《かきがら》町二丁目の家から水天宮裏の有馬学校へ通って居た時分———人形町通りの空が霞んで、軒並の商家《あきうどや》の紺暖簾《こんのれん》にぽか/\と日があたって、取り止めのない夢のような幼心にも何となく春が感じられる陽気な時候の頃であった。或るうら/\と晴れた日の事、眠くなるような午後の授業が済んで墨だらけの手に算盤《そろばん》を抱え...
更新日: 2023/09/15
8eb05d040692さんの感想

じわじわと倒錯した世界にハマった行った少年の話かな。

更新日: 2021/11/27
そ!さんの感想

性癖歪むかと思いました。 元から歪んでたのでセーフでした。

更新日: 2019/12/31
paoさんの感想

この作品のせいで性癖歪んだ。

更新日: 2019/11/07
19双之川喜41さんの感想

 門番の居るような 御大家の息子の家に 招かれて ごっこ遊びに耽り  腹違いの姉が弾くピアノを ローソクまみれのまま聴かされ 甘美な経験をする。 幼子の遊びの情景は 懐かしいような気が 胸に わき起こってくると感じた。

更新日: 2018/04/08
ef3dcc9f8068さんの感想

勃起した。最近小説を読み始めたけど、こんなワクワクを感じたのは初めてです!

更新日: 2017/05/29
456e94a2268cさんの感想

春琴抄の琴女と佐助の関係を思わせる。無垢であるべき少年少女が持って生まれた本性から回避出来ず、知らぬままに、SMの世界をかいまみてしまう情景が谷崎文学特有な沈美の極限として描かれており、素晴らしい。セピア色のフランス映画のようだ。

更新日: 2016/11/03
b9ef941530ccさんの感想

谷崎潤一郎の少年は、子供たちの遊び戯れ事を描いたもの。西洋館での遊びは、とても面白い。

更新日: 2016/10/19
喜助さんの感想

美しい姉弟に虐げられ、支配されることは、快楽なのだろう。 谷崎といえばマゾヒズム。エロティシズム。文学派閥でいうところの耽美派。 「私」が信一に全身を食いつかれ、舐められる描写はゾクゾクするほど背徳的だった。 普段は大人しい少年が、心を許したものにだけ見せるサディスティックな部分。それが幼さゆえの残虐性なのか、生来の性質なのかはわからない。 しかし、力のない姉弟に抵抗もせずいいままにさせている「私」や仙吉は、明らかな被虐趣味だろう。