「楽になったという話」の感想
楽になったという話
らくになったというはなし

山之口貘

分量:約6
書き出し:とにかく、靴も高くなった。にも拘わらず、僕は一足の新らしい靴を買ってしまったのである。僕の状態を知っている側の人に言われるまでもなく、身分には不想応な感じもするのであるが、十三円五十銭を投げ出すようにして、この足の野郎を満足させてみたのは今度が生れて初めてなのである。神楽坂通りの靴屋で買った靴だ。街上一面に右往左往している家鴨の口のようなあの平べったい格好のものとは違って、蔵のようにまるぽっちゃい...
更新日: 2018/09/22
いちにいさんの感想

更新日: 2016/04/19
芦屋のまーちゃんさんの感想

高価な物を買えるということは、生活水準が高い証拠である。その命題は正しい! 生活が「楽」とか「苦」とかいう表現はやはりするであろう。 ただ、またあの戦争によって、またしても戦争のおかげで、戦後は全く皮肉なことだが、財閥以外の一般市民のささやかな貧富の差を無くした。「季節外れの衣食住」を気にしない、一億総難民だ!