短い文章だが、結構な熱量の内容だ。社会主義も無政府主義も厭だって、個人的な大杉栄のイメージと反するものだった。おそらく「自分の考え」を、思想とか学問とか宗教とか、レッテル貼りやジャンル分けされることを、浅く表面だけで理解されるようで気持ち悪く思っていたんだろうな。 ある程度名前が世に出て、世間で通用するようになって、そうすると逆にしがらみの多さを見たんだろう。そのなかで大杉栄は足掻いたのだろうけど、憲兵隊に危険視されていたことも、あのような最期を遂げて今に伝わっていることは、本意じゃないのかもしれないな。
現代にも通じるところが驚きでもあり100年たった今の社会にもこの主張の中の批評が当てはまってしまう事に絶望すら感じる。