「葬送行進曲」の感想
葬送行進曲
ヒューネラル・マーチ
初出:「文芸倶楽部」1931(昭和6)年4月増刊

野村胡堂

分量:約34
書き出し:呪われた名曲「どうなさいました、貴方《あなた》」若い美しい夫人の貴美子は、夫|棚橋《たなばし》讃之助の後を追って帝劇の廊下に出ました。フランスから来た某という名|洋琴家《ピヤニスト》の演奏が、今始まったばかりと云う時です。「とても我慢が出来ない、あの曲は俺に取ってはヒドク不吉なんだ」「マア——」ショパンの「葬送行進曲《ヒューネラル・マーチ》ソナタ」を第一楽章だけ聴いて飛出すのは、随分乱暴な態度だと...
更新日: 2019/11/02
19双之川喜41さんの感想

 胡堂の 音楽評論家としての 別名である (あらえびす)として この行進曲を 冒頭と結末に 用いたのは 効果的である。 腑に落ちないことは 呑み込んで 読み進むと 意表をつく結末となる。 一気呵成に 読み進んで しまった。