坂口安吾
精神病院から 治ったのに 出してもらえない友人の 使いとして 友の母親を訪れると 友の母親から 退院したら 息子に 殺されると 心情を 吐露されたりする。 友人の退院後の 母親の豹変ぶりが凄い。 心の襞(ひだ)の描写に 並々ならぬ 才をみせると感じた。
「魚のように街を泳いで埃を浴びる」 とか人格が滲むようないい表現だと思った。
なるほど、母の心情がよく描かれていて面白い。ただ自分の見聞の浅いせいか、なぜ母の態度が変化したのかよくわからなかった。