「文章の一形式」の感想
文章の一形式
ぶんしょうのいちけいしき
初出:「作品 第六巻第九号」1935(昭和10)年9月1日

坂口安吾

分量:約13
書き出し:私は文章を書いていて、断定的な言い方をするのが甚だ気がかりの場合が多い。心理の説明なぞの場合が殊に然《そ》うで、断定的に言いきってしまうと、忽《たちま》ち真実を掴《つか》み損ねたような疑いに落ちこんでしまう。そこで私は、彼はこう考えた、と書くかわりに、こう考えたようであった、とか、こう考えたらしいと言う風に書くのである。つまり読者と協力して、共々言外のところに新《あ》らたな意味を感じ当てたいという...
更新日: 2020/12/13
19双之川喜41さんの感想

 断定的な表現が 気がかりであると 安吾はいう。 読み手が 気にしないようなことも 水面下で 当然ながら 書き手は あれこれと 思いをめぐらす。 楽屋落ちの 苦労話と 斬って棄てては いけないのだろうと感じた。