坂口安吾
想念を文章化するもどかしさは 誰しも 経験することがある。 安吾は 「文章を推敲するのでなく、観念を推敲し、育て、整理している。」と 力説する。 半世紀前 気づいた慧眼 今の入力速度の向上を まの当たりにしたら 何と言うか 聞いてみたいと感じた。
フランス人の友達が、自分だけの短縮文字を使っているのを思い出す。彼女は確かに文学において人より優れていた。だからといえ、思考より遥かに遅い筆記を私は否定しない。言葉をゆっくり書いて、ゆっくり飲み下すうちにひらめくものだってあると思うから。