「男子の本懐」の感想
男子の本懐
だんしのほんかい

(「願望成就」)

(「がんぼうじょうじゅ」)

小泉八雲

分量:約30
書き出し:汝、その肉体を離れ、自由なる天空に入りし時、不死なる永遠の神とならん——もはや死といえども、汝を支配すること忽らん——ギリシア古詩歌1市街地の通りには白い軍服姿とラッパの響き、それに野戦砲の重々しい軋みがあふれていた。日本の軍隊が朝鮮を征服したのは史上三度目である。清国に対する日本帝国の宣戦布告(a)は、地元新聞紙が赤紙に印刷して公にされた。帝国の全戦力はこの熊本に結集しつつあった。集結しては通過...
更新日: 2022/01/24
19双之川喜41さんの感想

 著者は 日清戦争に 赴く前の 教え子の麻吉と語り合う。 死後の世界について 共通の理解を 得たとは 言い切れない。 遺体となって帰郷した麻吉の霊前で 小泉八雲は 英語で 話かける。 哀悼 切々と 心を 打つ。

更新日: 2021/03/31
b53e79cfe52cさんの感想

明治27年の日清戦争の時、戦争に赴く若者の考えを西洋人である作者の目から評したもの。残酷なピュアーさが描かれている。個人の自由が尊重される今の時代がありがたい。

更新日: 2017/12/30
9498c6414aaaさんの感想

戦前の教育に問題ありというだけでなく現代にいきるものには理解しがたい日本独自の精神性があったのかもしれない。いろんな価値観を選択できる今に感謝したい。

更新日: 2016/11/27
ayameさんの感想

自ら進んで兵士となり、死することを誇りとする若き日本人と、それを静かに見つめる外国の恩師のやりとりが描かれている。これが実際にあった話であるならば、切ない。

更新日: 2016/04/12
5426f25bea03さんの感想

八雲の日本愛を感じさせてくれる作品。いまは薄れつつある日本人の先祖への思いや日本人の宗教観がわかる作品です。