「朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅」の感想
朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅
あさかのみやでんかにじしてみなみアルプスのたび
初出:「中学生」1923(大正12)年8月

木暮理太郎

分量:約34
書き出し:西山温泉寝覚の耳元へいきなりザアと大雨の降るような谷川の音が聞えた。目を開けると暁の色はまばらに繰り寄せた雨戸の間を洩れて、張り換えた障子に明るく映っている。宵の内に迷い込んだものと見えて、一|疋《ぴき》の日蔭蝶が障子の桟に止まっているのが目に付く。何処からともなく淡い温泉の香が漂って来る。静《しずか》に起き上って外面を眺めた。白い靄《もや》の罩《こ》めた湯川の谷を隔てて対岸の盛な青葉の茂みの中に...
更新日: 2025/07/07
艚埜臚羇1941さんの感想

  高貴の お方の 無事 到着を 報告する 必要が あったにせよ 伝書鳩が 登山に 同行する には 驚いた。有楽町 あたりの 新聞社では 新聞記事を 空中 搬送するために 鳩の 群れは 普通の 姿で あった ようだ。鳩は 東京 中野に 向けて 当惑しつつも 飛び立ったと される。山小屋から 八ヶ岳を 望見したり 高山植物を 細見したり 宿の 従業員 一同と 共に 酒宴を 張ったり 参加者の 記憶に 長く とどめ られた ことと 感じた。白黒 写真あり。