「演技の果て」の感想
演技の果て
えんぎのはて
初出:「文学界」1958(昭和33)年5月号

山川方夫

分量:約85
書き出し:日ざかりは光が眩しかったが、いつのまにかなまあたたかい初夏の宵にかわっていた。かすかな風も出てきて、街路を歩いて行き、見上げるとまだビルの上にうす青い晴れた空がのこっていた。「すてきだったわ、今日は」私が足をとめると、つれの女は腕をときながらいった。「とくに、君の食欲がすてきだった」「あれは、ソースがよくできていたわね、仔牛のカツ」頬の肉の厚い女はのんびりいい、目を光らせて塗りなおしたばかりの唇で...
更新日: 2025/05/22
65c8aadc88adさんの感想

双之川喜1941  内容を 味読する 前に 自分なら 演技の 果てには 何を おいてみるのか 密かに 沈思黙考 してみると この 文章が 二度 おいしい ことに なるかもしれない。まあ 葬儀は ほぼ そのはてに あるものの 大方の 終着点 ではあるけど 著者は 古い 女と 蒸し返しの 旧い 虫歯が また痛む 資源 再利用 活動に 打って出る 気配で ある。

更新日: 2023/05/22
鍋焼きうどんさんの感想

謎が多く、とても繊細な心理が綴られて、妙に哲学的な気分になった。恋人或いは妻を相対化した自分本位の考え方が全否定されているようで、自分自身非常に辛く応えた。別れたいと思う心は相手の死を待つことというフレーズにドキリとした。