――ある死刑囚が教誨師にうちあけた話――
――あるしけいしゅうがきょうかいしにうちあけたはなし――初出:「新青年」博文館、1924(大正13)年10月江戸川乱歩
双子ネタは多いけど、こういうトリックは初めてだったので面白かった。
独白文ではなく具体的な事件が起こり探偵が解決していくスタイルだったならば、もっと面白くなったかもしれない。
どうなるのかと続きが気になり、あっという間に読んでしまったが、 この弟の短絡的な犯行と考えに、 うーん。。。と言わざるを得ない。
読みやすいお話
ふたごの存在の1人である主人公が考え出した犯罪。彼は成功だったと言えよう。彼がふたごの兄の替わりとして生き続けていたから。 そして彼の心理も理解できる。自分の外見は兄と全く一緒なのに、差別がある。自分の恋人、財産、など、すべて兄に取られたかの感じでずっと過ごしているから、彼が兄を恨まない訳がない。兄になったらすべてが手に入れる。兄妻も一緒に・・・ 人の悪の部分を無力に描写し、そして懺悔の形でその悪をできるだけ認められようとする短編推理小説だと思う。
サクッと読めました。江戸川乱歩のリズム感読みやすくて心地よいです。
パノラマ島奇譚にも通じるパターン。著者の得意技ですね。
文章の巧みさで、一気に読めたが、・・・オチがイマイチな感じでした。
よく出来た話だった。指紋がキーワードだよ。
そんなに面白くはない。短い分トリックはシンプルだし犯罪を犯すものの心根とかそういった所の描写も淡々として薄い。暇なときに読むのにはぴったり。
読みやすく、短くて解りやすい。あっと驚く展開ではないが、違和感なく読み終える。後味の悪さもない。
一気に読める分量。理解しやすい簡単な推理と簡易的な終わりが良い